Topics>下流社会とロストジェネレーション

もう1年以上前の本です。タイトルに興味はなかったのですが、階層という言葉がちょっと気になって読んでみました。

下流社会 新たな階層集団の出現
三浦 展
光文社
2005-09-20
定価 ¥ 819
おすすめ平均:
実にテーマがくだらない
「下流社会」という言葉を流行らせた本
タイトルはいいけれど・・・
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実際に読んでみると、最近朝日新聞の朝刊一面に載っていた「ロスト・ジェネレーション」に通じるところがあり、現在を知るために非常に重要な情報だと思いました。


現在の25~35歳の人たちは、大きな社会の変化の中で、先行きに不安を抱えていることがわかります。確かに、バブルがはじけ企業が新規採用を減らし、中小企業が淘汰されていく中で、正社員になれない人が増えるのは当然です。また、1995年から始まるインターネットの影響はじわじわと中間管理層を必要ないものにしています。しかし、それでも私はこの変化は悪いものではないと思っています。単に今まで変な形でバランスが取れていたものを、いくらか正しい姿勢にしているだけで、再度バランスが取れるころには、90年代のバブルのころよりは、ましな社会になると思っています。

バブルのような異常さでなくても、景気が良くなった時にすることは何でしょうか。宴会を開き、海外旅行に行き、必要のない建物を作り、儲かりもしない事業を立ち上げる。ハイパー(過剰)が適切であることはほとんどありません。資源の循環を考え、持続可能な社会を作ることに、過剰な景気は必要ありません。デフレで十分です。

問題は、一度享受した贅沢は、やめられないということです。バブル時の消費を楽しんでしまったものには、希望のない社会に見えるのでしょう。 また、淘汰されて残った大企業とそこに入り込めなかったフリーターやニートやハケンの間には、待遇に大きな差があるのです。

このアンバランスをどう解消していくかは、大きな課題です。 そのうち大企業に勤めていることよりも、起業した方に大きなメリットがあるような法律ができないと難しいとは思いますが、近い将来そうなるような予感というか、必然性を感じます。

2007年01月14日 | Posted in Topics | | No Comments » 

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