2020年初夏版 『自宅録画サーバー(全録)』の概要

(2020年07月12日追記)

2020年初夏版 『自宅録画サーバー(全録)』の作り方について紹介。

6チャンネル全録サーバーの作り方を公開しました。

地上波6チャンネルの番組を全部録画するサーバー、『自宅録画サーバー(全録)』を作りました。

1週間ほど問題なく動いているので、その概要を紹介します。

『自宅録画サーバー(全録)』とは

自宅録画サーバーを10年ほど利用しています。
今までは、地上波4チャンネル、BS4チャンネルを同時に録画が可能でしたが、TSファイルをmp4ファイルにトランスコード(圧縮)するために時間がかかり、1日50時間録画程度が限界だと思っていました。

もし、6チャンネルを全録すると、1日144時間の録画を24時間以内にトランスコードする必要があり、6倍速以上のトランスコード能力が必要でした。これは、CPUの能力から無理だと思っていました。

ところが、第8世代、第9世代Intel CoreのCPUでは、6倍速以上でトランスコードが可能となり、『自宅録画サーバー(全録)』を作成してみることにしました。

今までも、東芝REGZAでタイムシフトマシンを使ってきたので、地上波6チャンネルの全録がとても便利であることは実感していました。
ただし、タイムシフトマシンに不満な点もあります。

  1. 4TBのHDDを2台を使っても、8日間しか録画を保持できない。
    (6チャンネルの録画に1日1TBが必要。TSをそのまま保存しているため。)
  2. 主に番組表から検索する使い方しかできない。
    (いろいろ便利な機能がありますが、リモコンで使うのは面倒です。)

そこで、もっと長い期間保存でき、キーワードで検索できるサーバー、『自宅全録サーバー』が欲しかった。

市販の全録レコーダーの状況(2020年7月9日現在)

REGZAのタイムシフトマシンは、テレビの便利機能として使っています。
しかし、世の中には「全録レコーダー」というジャンルもあり、現状ではパナソニックが精力的に製品を発表しています。

以前、モニターで使ったことがありますが、専用の圧縮チップを搭載し、安定した動作をしていました。

最新の全自動DIGA(全録対応モデル)は、2020年3月13日に発売された、以下の3機種があります。

型番DMR-4X1000DMR-4X600DMR-2X200
価格
(2020年7月9日)
269,800150,73062,000
発売日2020/3/132020/3/132020/3/13
HDD容量10TB6TB2TB
録画時間目安4K:390時間
ハイビジョン:
762時間(地デジ)/
540時間(BSデジタル)
4K:260時間
ハイビジョン:
508時間(地デジ)/
360時間(BSデジタル)
ハイビジョン:
254時間(地デジ)/
180時間(BSデジタル)
チャンネル録画数最大8チャンネル最大4チャンネル最大6チャンネル
チャンネル録画日数
(15倍録モード)
8ch✕28日間4ch✕28日間6ch✕16日間

最新機種では、4K録画にも対応しています。また、6チャンネル全録を16日間可能な機種が、6万円で買えてしまいます。

この全自動DIGAの機能で十分な方は、わざわざ『自宅録画サーバー(全録)』は必要ないと思います。

自宅録画サーバー(全録)』のハードウェア

2020年版自宅録画サーバーと、基本的には同じ構成です。

違いは、以下2点です。

  1. TVチューナーカードを2枚使用。
    (地上波6チャネルを実現するため。)
  2. 12センチ冷却ファンを1つ追加。
    (CPU温度が80℃を超えることがあったため。)
No.カテゴリ品名個数メーカー税込価格
Amazon
2020年7月7日現在
1ケースCarbide SPEC-04 Tempered Glass1CORSAIR ¥10,756
2電源KRPW-L5-400W/80+1玄人志向¥3,311
3マザーボードH370M-PLUS1ASUS¥12,790
4CPUi5-9400
1intel¥19,980
5メモリDDR4 PC4-21300 4GB2CFD¥5,700
6チューナーカードPX-W3PE4
PX-Q3PE4
1
1
PLEX¥12,767
¥22,690
7SSD(256GB)TS256G SSD3701Transcend¥11,000
8HDD(8TB)ST8000DM0042Seagate¥29,010
9カードリーダーSCR3310/v2.01SCR¥1,880
10冷却ファン120ミリ静音ファン1ELUTENG¥1,699
合計¥131,583

13万はちょっと高いかもしれませんが、パナソニックの全自動DIGAと比較すると、コストパフォーマンスはDMR-4X600よりいくらか良いでしょう。

録画サーバー(全録)の全体写真です。

以下は、PCケース後方をアップした写真です。CPUファンの左側にシャーシーファンがあることが見えます。
CPU温度が全録時に80℃を超えてしまったため、後方にファンを追加しました。
これで、70℃まで落とすことができました。

以下は、PCケース前方をアップした写真です。


前面には、2つのファンがあり、HDDやSSDを冷却しています。

『自宅録画サーバー(全録)』のソフトウェア

ソフトウェアは、2020年版自宅録画サーバーとほぼ同じ構成だが、いくつか変更があります。

  1. CentOSは8.1(1911)にアップデート
  2. ffmpeg 4.2.3が使用可能
  3. インストールはyumからdnfへ変更
No.項目名前備考
1OS、前準備CentOS、SELinuxの無効化8.1(Gnome Desktop)
2トランスコーダーffmpeg4.2.3
3カードリーダpcsc_scan
4復号ライブラリARIB
5チューナードライバ非公式ドライバ
recpt1_px4
6録画ディスク設定
7録画制御mirakurun
8録画予約epgstationブラウザから利用
9サーバー状態監視muninブラウザから利用
10ファイルサービスsambaWindowsから利用
11リモートデスクトップxrdpWindowsから利用
12録画視聴plex media serverブラウザから利用
13システム管理cockpitブラウザから利用

また、EPGStationのトランスコード設定では、preset=superfast、crf=25とすることで、6チャンネル全録(7倍速、圧縮率25%)を安定稼働できました。

例えば、入力ファイルをsample.tsとし、出力ファイルをsample.mp4とすると以下のオプション設定で、地上波7倍速が可能です。

ffmpeg -y -i sample.ts -preset superfast -c:v libx264 -crf 25 -f mp4 -c:a aac -strict -2 -ar 48000 -ab 192k -ac 2 -loglevel error sample.mp4

地上波6チャンネルの全録設定は、EPGStationのルール設定を以下のようにします。
1週間で計1500番組を超える予約数になります。

『自宅録画サーバー(全録)』の稼働状況

3日間のトランスコード状況を集計した結果は、以下のとおりです。

日付録画時間圧縮時間圧縮速度録画サイズ圧縮サイズ圧縮率番組数
7月5日505462714617.07101753243215226881816460726.42%233
7月6日498474721746.9199818962746025946671790725.99%169
7月7日522873738307.08103685716222025831080212524.91%160

1日の録画時間は、60秒✕60分✕24時間✕6チャンネル=518,400秒
1日の録画サイズは、7.2GB✕24時間✕6チャンネル=1,036.8GB

いくらか数値にぶれがありますが、日をまたいで放送される番組や、番組表が更新されず録画されなかった番組が原因でした。

稼働状況としては、安定して録画が行われており、圧縮速度7倍圧縮率25%を達成しました。

1日の圧縮量  1TBのTSファイル ⇒ 250GBのmp4ファイル

8TBのHDDを2台搭載しているので、

録画可能日数 = 6チャンネル64日間(16TB/250GB)

『自宅録画サーバー(全録)』の温度管理

『自宅録画サーバー(全録)」のCPU稼働状況は、以下のとおりです。

6コア6スレッドなので、600%の内訳はおよそ以下のとおりです。

  • 6チャンネル録画:40%
  • ffmpegトランスコード: 360%(160%+200%)
  • mirakurun動作:80%

時々mirakurunが録画以外で動いているのは、番組表の取得かもしれません。
現状は、以下のようになっています。

平均:350%(トランスコード時:400%、追加でmirakurun動作時:500%)

まだ、余裕を持って稼働している状態です。

CPU温度は、以下のとおりです。

平均    66.09℃(MAX 77.98℃、MIN 42.03℃)
室温が26~28℃の状態で上記の結果なので、あと10℃程度は余裕があるでしょう。

HDD温度は、以下のとおりです。

SSDは、平均49℃である。SSDの限界温度は60~70℃なので、10℃程度余裕があります。
HDDは、平均42℃である。HDDの限界温度は、50℃と言われているので、8℃程度の余裕があります。

この測定時、室温は26~28℃程度なので、室温が35℃くらいが限界かもしれません。

これらの情報を元に判断すると、おそらく通常の夏であれば、乗り切れる状態です。
室温が35℃になりそうな時は冷房を入れるように注意すれば、安全だと考えられます。

最初に『自宅全録サーバー』を立ち上げた時、CPU温度が80℃、HDD温度が45℃ありました。
そこで、後方に冷却ファンを1つ追加したことで、CPU温度で10℃、HDD温度で3℃下げることができました。
この対策が、稼働安定化に大きく寄与しています。

『自宅録画サーバー(全録)』の電気料金

やはり、電気料金が気になります。

そこで、『自宅録画サーバー(全録)』の1日の消費電力を測定した所、1.7kwhでした。

電気料金は、以下のとおりです。

消費電力(kwh) 料金(120kwhまで)料金(120-300kwh)料金(300kwh以上)
単価19.88円26.48円30.57円
1.7kwh33.8円45.0円52.0円

従量で単価が変わりますが、1kwh=26.48円とすると、

1か月の電気料金 = 1350円(45円✕30日)

いくらか高い気がします。もう少し画質を落として(crf=28)圧縮速度を8倍にすれば、安くなるかもしれません。

 

2020年07月09日 | Posted in 電脳:録画サーバー | タグ: , , , , No Comments » 

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